- 佐藤:
- 卒塾生が1期、2期、3期合わせて100名になるときに、学びの継続と磨き合い、それによって卒塾生それぞれが成果を上げ続け、その成果をシェアしていくことを目的として碧樹会を立ち上げた。事務局メンバーも含めてフルメンバーの100名近くが集まり、碧樹会の名前も投票して決めた。あの時の沸々とした熱意と志が原点にある。碧樹の由来である「清らかな流れは絶えることなく、常緑樹の青さも衰えることがない(※①)」というものは、皆の心構えにあるはずで、志を共にするものの集まりが碧樹会。その志は死ぬまで持ち続けていくものだと思っている。
- 副田:
- 10周年を迎えるときに碧樹会としてのバリューを決めようと、ここにいるメンバー、中村さんなどが中心となって3つのバリューを定めた。「学びの場の継続」「人的ネットワークの深化」「社会への恩返し」、この3つが我々の価値であり、これらを実践するために碧樹会があると思っている。
自分としては「学びの場」、それが大きい。卒塾して19年経つが、志が少し薄らぐこともある。その度に碧樹会のメンバーと会って、磨き合い、学び合うことの大切さを再認識する。碧樹会はそうした場でもある。
- 永尾:
- 卒塾時にはアルムナイ組織がなかった。卒塾式の日にプログラムディレクターの蓮沼さんからは卒業は英語ではCommencement、始まりという意味だと言われたが、終わったという気持ちがあった。一方で、KAILでは刺激的な学びを得ただけに、このまま終わっていいのかと思っていたところに、アルムナイ組織を作るという動きがあった。
当時、休日出勤した帰りに佐藤さんと天神でばったりお会いしたことがある。アルムナイ組織を作るために休日を割いておられると聞いて、熱い思いを目の当たりにした。そうした熱い思いがあって碧樹会が発足し、そのおかげで卒塾は終わりではなく始まりとなり、磨き合いが続くことになった。それは凄いことだと思っている。もし碧樹会がなかったら、10か月に学びで得た気づきも薄れ、学び忘れで終わってしまっていた可能性があると思っている。
- 田中:
- 4期は卒塾と同時に碧樹会に入会した。組織としては既に出来上がっていて、正直なところ初めて会合に参加したときはガチガチな組織だなと思った(笑)。
ただ、卒塾して燃え尽きた感はありながらも寂しい、まだ学びたい、これで終わりたくないという思いがあったから、アルムナイ組織があるのは有り難かった。それで幹事になって「よしやるぞ」と。幹事として踏み込んで活動した。
- 中村:
- 碧樹会はサードプレイス、「多様で異質な人々が自分の社会的立場を気にせずに気軽に集まり交流できる場」としてゴルフコンペなどもやっている。新しいコミュニティの場としてサードプレイスの重要性は知られているところだが、碧樹会が珍しいのは、そこで自分を高められること、新しい価値観が得られること。これは他のサードプレイスにはない。碧樹会が尖っているところだ。私自身も未だに「このままでいいのか」と思わせられる。仲間たちとの切磋琢磨が続けられる場所というのは、サードプレイスを超える稀有な存在、その稀有さを知ってほしいし、碧樹会が持つこの比類なき価値を世の中の多くの人に伝えたい。
- 神山:
- KAILで情報、知識としての学びを得て、それを実践に移したときに自分と近い立場にある人たちの経験、特に悩みや失敗談を直に聞くことは勉強になる。また、利害を超えていろいろなことが話せる非常に楽しい場でもある。 一方、碧樹会への参加をハードルが高いと感じる人も多いと思う。私が卒塾した頃は、まだ卒塾生も少なく、同じような年代、立場の人が運営していたが、会員が増えてくるにつれ、先輩達の考えを慮って若い期の人たちが自由に活動できないという雰囲気を感じることがあった。このため、幹事期制度を導入し、まずは、皆さんが一度碧樹会に関わってもらうようにした。そこから継続するもよし、離れるもよし。経験してもらうことが大事だと考えている。少しずつではあるが、私が入ったころの幹事会に近づいてきている。
- 副田:
- 昔の幹事会も楽しかったが、今の若い人たちも楽しそうにやっている。幹事会のスタイルは変わったとしても、楽しめる場であることは違いないようだ。
- ※①「清流無間断 碧樹不曾凋」(求める心を堅固に持ち続けることと不断に努力することの大切さを表す禅語)の現代語訳。