「社会に目を向ける」「歴史を知る」ことの意義を学び、共創できる“場づくり”に尽力 浅尾尚文
浅尾尚文(あさお・なおふみ)
西部ガスホールディングス株式会社 デジタル戦略部 新CISプロジェクトグループ マネジャー
第19期生
『仕事』について
- 印象に残っている仕事もしくは出来事は何か?
- 初配属は、天然ガス転換プロジェクトを担当する部署でした。天然ガス転換作業とは、弊社の112万戸すべてのお客さまを訪問して天然ガス用にガス機器の改造を行う作業で、1989年から17年間をかけて実施した弊社の1大プロジェクトです。
お客さま宅を一軒一軒訪ね歩く先輩たちの背中をみて、「社会インフラを支えている仕事だ」という実感を強く抱くとともに、「1人1人のお客さまと向き合うことに仕事の本質がある」ことを知り、今の私の考え方の基礎にもなっています。
- 仕事上での強みや差別化は何か?
- 会社のキャリアの中で、システム関係の仕事に長く在籍しました。このような経歴から、デジタル・業務の両面を押さえた提案ができる点が私自身の強みであり、差別化できるポイントだと思っています。最近はそれに加え、組織改革をセットにした提案を心がけています。
- 今迄で一番嬉しかった事、大変だった事は何か?
- これまでの担当業務の中で特に印象に残っている仕事は、会社の屋台骨を支える基幹システムの再構築プロジェクトに参画したことです。ライフラインでもあるガス会社の基幹システムを約27年振りに刷新することとなり、数百人のシステムエンジニアの方々と昼夜を問わず一緒に作業を行ったことは、今でも良い思い出です。
膨大な量のデータ移行や様々な現場の方への説明など、困難な作業を重ねながら基幹システムの運用開始を迎えた時は、大変感慨深いものがありました。
- 今後に向けた抱負や思い、夢は何か?
- 今後、社内外を問わず、違うキャリアや経歴を持つ人たちが集まって、1つのプロジェクトを推進していく場面がますます増えていくと考えています。このような場面では、それぞれの多様性を受け入れながら、いかに合意形成を図っていくかがポイントになります。
そのためにも、会社の内外問わず、違った強みを持つ人々が共創できる“場づくり”に努めていきたい想いです。
『 KAIL 』について
- KAILでは、どんな学びを得たのか?
※印象に残ったセッション、講師や同期生の言葉、出来事・エピソードetc - 実際にKAILで学んで得たものは大きく2つあります。
1つ目は「社会に目を向ける」ことの大切さです。入塾前、私は社内ばかり目が向きがちでした。KAILに登壇される講師の方々に共通するのは、所属や組織の枠を超えて幅広く社会に向き合うという姿勢でした。社会に目を向けることは、40代以降のキャリアにおいて特に大切な視点だと思います。
2つ目は「歴史を知る」ことの意義です。以前は与えられた問いに対して、歴史を紐解くことで答えやヒントが見つかるものだと考えていました。一方、講師の方々は日頃、歴史を学ばれた中から問いそのものを作られています。「科学以外のあらゆることは先人がやっている」という横山禎徳講師の言葉を胸に刻みながら、自らも問い続けていきたいと考えます。
いま振り返っても、KAILは楽しい日々でした。そして、熱い思いをもって自らの経験を語る講師らのセッションでは、心が揺さ振れることも多々ありました。このような経験は、会社ではできないものでした。
私自身、自らの思いやビジョン、未来のあるべき姿などを言語化でき、頭の中を整理できた点でも大変良かったと思います。
『 プライベート 』について
- あなたにとって大切なものやことは何か?
- 家族。そして子供の成長です。
自分の子供はもちろん、社外のサマースクールで担任した高校の生徒さんたちの成長を見て、いつも勇気をもらっています。
- 座右の銘や好きな言葉、愛読書は何か?
- 愛読書は、宮城谷昌光著『楽毅』(新潮社刊)です。主人公である楽毅が常に自分を内省する姿や、隣国との戦争の場面で、KAILで学んだ「過去を振り返ることで未来を描く」重要性を示唆する場面もあり、私にとって社会で生きるための“座右の書”となっています。
- あなたの気分転換法や
健康維持増進の取り組みは何か? - 30代のころから健康のために始めた水泳と自転車です。でも運動後にこっそりスイーツを食べることも好きです。
- あなたの趣味やこだわりは何か?
- 絵画鑑賞。
特に日本画を見ると癒されます。
DATA
- 名称
- 西部ガス株式会社
- 住所
- 福岡市博多区千代1丁目17番1号
- 事業
- 都市ガスの製造・供給・販売、液化天然ガスの販売、ガス機械器具の製作・販売・設置・建設工事
- 会社URL
- https://www.saibugas.co.jp/
2024年4月時点