多彩で多様な声を受け留める〝フラットな場づくり〟から始まるリーダーシップ 海北由佳

海北由佳(かいほう・ゆか)
株式会社福岡銀行 天神町支店 副支店長
第19期生

『仕事』について

印象に残っている仕事もしくは出来事は何か?
 「投信ビジネスを変えていこう」「新しい販売スタイルを確立しよう」という方針の下で始まった『投信のパレット』の立ち上げは、大変印象深い仕事でした。
 『投信のパレット』とは、ふくおかフィナンシャルグループが独自に開発した投資信託の分析システムで厳選した投資信託をお客さまのご意向に沿って組み合わせ、資産の長期安定的な成長をお手伝いするサービスです。お客さまの描く未来図を共有する『投信のパレット』は、色とりどりの投資信託で彩り豊かな資産づくりをもっと身近にしたいとの思いでスタートしました。『投信のパレット』サービスの開発では、東京の関連会社に出向して、銀行関係者をはじめ証券会社やシステム開発会社などの方々と一緒に取り組みました。
 その後、新たな投信販売に向けて現場と本部の両方を知る者として、研修講師として各営業現場を回りました。コロナ禍以前にも関わらず、オンライン面談による投信販売をはじめ、新たな販売手法を導入する予定でした。もっとも、従来の販売手法に慣れ親しんだ現場からは、いろいろな声が上がりました。これらの対応を担当するなか、「お客さまに喜んでいただきたい」「今後のふくおかフィナンシャルグループにとって、不可欠なサービスだ」との確信を持って取り組みました。
 サービス開始後4年が経ち、今は現場で若手行員らが中心になり、自信を持って『投信のパレット』をお客さまに紹介している姿を見たり、お客さまからのお喜びの声を頂戴し、感慨深いものがあります。
今迄で一番嬉しかった事、大変だった事は何か?
 2024年2月、『投信のパレット』サービスが投信残高で4,000億円を突破し、ふくおかフィナンシャルグループとしても投信残高1兆円を達成できました。このことを私自身、大変嬉しく思います。
 いまから10年前、「グループでの投信残高を1兆円にする」との方針が打ち出された際、とてつもなく高い壁で、正直なところ難しいと思いました。自分が携わり、現場の皆さんが広めてくれた『投信のパレット』サービスがけん引して1兆円を達成したので、嬉しさもひとしおです。
今後に向けた抱負や思い、夢は何か?
 地域金融機関に働く者として、福岡・長崎・佐賀の北部九州3県を日本で最も投資しているエリアにしたいと考えています。投資は、みなさんを豊かにしていく行為であり、顔の見える銀行としてみなさまのお手伝いをしていきたいと思います。
 現状、九州で投資している方は全国と比較して少なく、ある意味で豊かになるチャンスを逃しているといえるでしょう。現場にいる今は、ご来店いただくみなさまへの声掛けから取り組んでいきます。

『 KAIL 』について

KAILでは、どんな学びを得たのか?
※印象に残ったセッション、講師や同期生の言葉、出来事・エピソードetc
 KAILで学ぶきっかけは、会社からの指名でした。「いろいろ大変だとわかっていても行くしかない」と思い、ふくおかフィナンシャルグループとして初の女性行員として入塾しました。いま振り返っても、KAILへ派遣していただき本当に良かったと思います。講師陣や同期生との出会いのおかげで、私自身の成長も大きかったと感じています。また、ビジネス書などを読んでもピンとこなかったことも、百戦錬磨の講師陣から直接、話を聞くことで理解できました。
 KAILで学んだ結果、実務において、例えば会議等でも「これは本当の課題なのか」「実は、現象にしか過ぎないのではないか」という問いを抱くようになりました。従来の常識を疑い、「どうやって」でなく「なぜ」を問うことで物事の本質に迫り、課題を捉え直す習慣も身に着きました。
 KAILプロジェクトにおいては、私たちの仕事を振り返った際、顧客起点だとされていたことも実は銀行起点での発想だったことにも気づきました。行外に出たからこそこのような目線や発想を持てるようになったのは大きい価値だと思います。
 リーダーシップに関しては、より多くの意見や声を聞いた上で、最適解を導き出すことの大切さを知りました。みんなが、いろんな意見や考えを自由に言える、心理的安全性の高いフラットな場づくりに努めています。
 知識は行動することで自らの経験値に昇華され、成果を出し続けることができます。お互いの意見を〝共創〟させて多様性を受け入れることこそが、今後のリーダーに求められることではないでしょうか。

『 プライベート 』について

あなたにとって大切なものやことは何か?
 私にとって、大切なのは心身の健康です。元気でないと、何もできませんし、自己中心的な発想になってしまいがちです。そして、人に対しての思いやりや気遣いができなくなってしまい、人に優しくできません。基本的には自分を適度に甘やかすこと、つまり自分にとって心地よい空間に身を置くようにしています。いつもニコニコと上機嫌であることが大切だと考えます。
座右の銘や好きな言葉、愛読書は何か?
 好きな言葉は、「これからの人生において、今日が一番若い日」です。いつまでもチャレンジできるように大小問わず“やったことがないこと”に挑戦するように心掛けています。
 また、小説やエッセイを読むのが好きで、自分の知らない世界や誰かの気持ちを想像するきっかけになっています。
あなたの趣味やこだわりは何か?
 以前やっていなかった料理をするようになりました。料理を始めると、キッチンに立つことが楽しくなり、面白くなりました。そして、自分自身に対しても自信を持てるようになり、自分自身のことを好きになれたことも大きかったと思います。

DATA

名称
株式会社福岡銀行
住所
福岡市中央区天神二丁目13番1号
事業
銀行業
会社URL
https://www.fukuokabank.co.jp/
2024年3月時点

CONTACT
お問い合わせ

092-726-1861
受付時間 9:00~17:50(平日火曜~金曜)
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