困難に打ち勝って新天地を切り拓く素地はKAILでの学びと仲間の存在にあった 田中洋之

『仕事』について

印象に残っている仕事もしくは出来事は何か？

　これまで手掛けてきた新規事業の中でも印象深く、最も嬉しかったことの一つは、病院給食向け食材供給事業の立ち上げです。
　最初、知人からの紹介で病院給食会社と知り合って取引を始めました。病院給食は1年365日・1日3食を提供していく性格上、病院給食向けの食材供給も基本的に年中無休です。このため、担当部署では十分な人員配置をはじめ、勤務シフトの調整や配送手法の創意工夫などを重ね、1年365日の食材供給を実現しました。そして、病院給食向け食材供給事業の取扱高自体も立ち上げ当初の30倍まで拡大しています。たしかに未知の領域における新たな事業の立ち上げであり、苦労や困難も多かったものの、たしかな実績と成果を上げることができて、大変嬉しく思いました。

今後に向けた抱負や思い、夢は何か?

　今後の活動に向けては、いろんなお話を多方面から頂く中、地元食品業界に身を置きながら、福岡という街を一つの〝フードホール〟にしていく構想の実現に向けて、尽力していきたいと思います。福岡が誇る食文化について、その後背地である九州全体も視野に入れながら、国内外への情報発信を図り、食そのものも供給していきたいと考えます。
　私自身、お客さまをはじめ、取引先や仕入先、そして一緒に働いていただいている方々など、みなさんのお役に立ちたいと思います。そして、みんなが笑顔であれば、私自身も自ずと笑顔になれます。これまでの人生を振り返っても「みなさんのおかげだ」と強く実感しており、みんなのため、そして「みんなを笑顔にしていく」ことこそが、私自身が生きている意義だと考えます。

『 KAIL 』について

KAILでは、どんな学びを得たのか?
※印象に残ったセッション、講師や同期生の言葉、出来事・エピソードetc

　KAILは、私自身にとって、いわば素地ともいえる存在です。私が福岡出身でなかったこともあり、「福岡の志のある仲間と学びながら、一緒に深めていきたい」との思いで入塾しました。入塾時は会社で営業部長を務めており、ちょうど新規事業である病院給食向け食材供給事業の立ち上げを手掛けていた時期でした。
　たしかに以前から学ぶ機会は多く、稲盛和夫塾長の盛和塾や上甲晃塾長の青年塾にも参加していました。しかし、KAILでのジブンガタリによる自己開示のインパクトは大きく、私自身の棚卸しになりました。そして、「自分がリーダーに向いているのか」「本当にリーダーになれるのか」について、真剣に向き合いました。KAILを通して、地元のいろいろな人たちとつながり、さらに思い悩むときに相談できる仲間とも出会えました。そして、入塾して学びを重ねていくと共に自分自身の心の持ち様に変化があり、使命感を強く感じるようになりました。
　KAILでの学びの中で自社への持ち帰りとなるのが、KAILプロジェクトです。KAILプロジェクトでは、塾生が自らの所属する企業や団体の抱える戦略的課題に対して、全社的な視点での価値創造や企業変革も踏まえた処方箋を描き、各自の行動計画も作成していきます。私が選んだKAILプロジェクトのテーマは、「経営・営業体制の構築」でした。具体的には、自社の製造原価を明らかにする一方、部門別管理の導入や事業部門の見直し、人材育成の制度化などについても検討を重ねました。KAILプロジェクトを通じて、マネジメント面や人財面での問題点や課題が明らかになり、プロのコンサルタントらをパートナーに具体的な解決策を作成しました。その後、社内でKAILプロジェクトに基づく経営改革を推進した結果、社長就任後の追加施策は経営企画室の新設ぐらいであり、円滑な事業継承を実現できました。

『 プライベート 』について

あなたにとって大切なものやことは何か?

「人との縁を大切にしていきたい」「いかに人を幸せにしていけるか」━━。これは、私のライフミッションであり、プライベートでも仕事でも大切にしています。「人の心をいかに満たしていくのか」、そのためには、「いかに取り組んでいくべきか」を考えることが好きです。そして、人間が孤独を味あわないためにも「人のために何をしていくべきか」「どのように手を差し伸べるべきか」についても考え続けていきたいと思います。

座右の銘や好きな言葉、愛読書は何か?

LiveToday（いまを大切にする）

あなたの気分転換法や
健康維持増進の取り組みは何か?

　ストレス発散法の一つは、音楽を聞くことです。プールで泳いだり、サーフィンをしたりすることも好きであり、体を動かすことで煩悩を消し去り、ストレス発散にもなります。