〝日本一たらこを大切にする会社〟の経営にKAILの学びが生き続ける 梁川剛一

『仕事』について

印象に残っている仕事もしくは出来事は何か？

　私にとって、最も印象に残る出来事は、KAILで学んだことです。KAILには、会社からの指示で入塾したものの、不惑の40歳だった私は自然体で臨みました。たしかに「KAILは大変」という声も聞いたものの、私自身にとっては通常業務では体験できない特別な時間でした。
　隗コンサルティングオフィス代表の山崎康司先生によるロジカルシンキング、東洋思想研究家の田口佳史先生の講義には、特に感銘を受けました。そして、KAIL受講をきっかけに人間学を学ぶ月刊誌『致知』の定期購読を始めました。さらに『歴代宰相の指南役』とも言われた安岡正篤先生の著作も手にするようになり、印象深い学びだったと思います。

仕事上での強みや差別化は何か?

　もともとシステムエンジニアとして、株式会社ふくやのシステム部に在籍していました。営業部に異動して間もない時期にKAILに入塾しました。卒塾後、営業部長職を務め、KAILでの学びを実践に生かす機会を得ています。
　「もっと根本から改革したい」との思いから製造部門へ異動し、製造・物流部長や製造部長を歴任した後、現職に就きました。これまで歩んできたキャリアから、売り上げのデータベースを基にした数量分析による実像把握が得意です。また、各店舗における商品売上のバラツキを個性とみなして店舗個別の行動計画や商品陳列のフォローも行ってきました。さらにアイデアの良し悪しについても数値面から判断でき、これらが私の強みになっていると考えます。

今迄で一番嬉しかった事、大変だった事は何か?

　現在、株式会社ふくやの関連会社である株式会社ヤマトバイオレッツで代表取締役を務めており、〝楽しく大変〟な職責だと思います。企業のトップとしての責任の大きさに加え、経営判断を下す際に独特の苦悶や緊張感もあります。
　人間は、意外にも〝過去に生きる〟存在ではないでしょうか。人間の発想や思考においては、どうしても過去の経験がベースになりがちです。だからこそ、前例や因習にとらわれることなく、「いま何が必要なのか」「いま何をすべきか」を基準に判断し、決断していくことが必要です。まさに〝楽しく大変〟なことでもあります。

今後に向けた抱負や思い、夢は何か?

　当社では、魚卵をはじめとする水産物加工物のOEMを手掛けて、〝日本一たらこを大切にする会社〟を目指しています。たらこを知り尽くしている、味の明太子ふくやのグループ会社だからこそできる各種提案を行っています。たらこと向き合っている私たちは、〝本気のたらこ商品〟として、自然素材だけの無添加『すっぴんたらこ』も造り出しました。さらにたらこを各種料理のトッピングや味付けで召し上がってもらうために生のたらこに具材を特許製法（出願中）で注入した『たらコルネ』も商品開発しました。さらに『たらこ食堂』ブランドを立ち上げて、明太子やたらこのプロがレシピを公開しています。これらのたらこや明太子の製造は、機械化や自動化が難しい上に人材確保も困難です。このため、外国人技能実習生や特定技能外国人材を製造現場に受け入れて、私も一緒に働いています。将来的には、外国人管理職も誕生させたいと考えます。
　みんなを幸せにしていくためにも、全ての面で価値あるものにしていく必要があり、今後も頑張っていきたいと思います。

『 KAIL 』について

KAILでは、どんな学びを得たのか?
※印象に残ったセッション、講師や同期生の言葉、出来事・エピソードetc

　KAILでは、一人称で話すことの大切さや当事者意識を持つことの意義を学び、精神的にも自由になれたような気がします。また、自分が選択すること、自分で判断していくことの重要性もKAILで体得しました。
ふくやグループ内に10人余りのKAIL卒塾生があり、KAILでの学びが共通言語です。同期である3期生らも定期的に集まっており、近況報告を兼ねた振り返りや今後に向けた抱負の語り合いは、互いにとっての刺激や学びの機会になっています。

『 プライベート 』について

あなたの気分転換法や
健康維持増進の取り組みは何か?

　趣味はオートバイ乗りです。以前から乗りたいと思っていたところ、最近タイミングよく免許を取得して乗り始めました。ふくや時代から朝6時に出社して7時までには前日の日報を提出しており、早起きは健康の秘訣ではないでしょうか。

あなたの趣味やこだわりは何か?

宝満山に登り始めて、現在では1400回ほど登っています。将来的な目標は、5000回です。仕事で煮詰まったら、山を登るようにしています。すると、不思議なことに下山時、答えやアイデア、ヒントが下りてきます。